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作業を進めるうちに、ダイニングテーブルはアグネスが胸の内で最優先に思っていることにかかわるモノの「特等席」になっていることがわかった。
しかし、さまざまなモノがアグネスの人生同様にしまりなくおかれていた。
片づけていくうちにアグネスは、人生に望んでいることを、そのために必要な行動とあわせて整理しだした。
ついで、持ち物の分類をするうちに、目標に合うものだけを選ぶようになった。
そうやって、アグネスのダイニングテーブルの上はしだいに片づいた。
そこでふとわたしは、ダイニングテーブルの真ん中に花を飾ってはどうかと提案した。
生活整理の途中ではあったが、いままでの雑多なモノにただちにとって代わる美しいモノがあるとよい気がしたからだ。
その翌週、アグネスの家を訪問すると、彼女にとっていちばん大切なものの「特等席」であるダイニングテーブルの中心を深紅のバラが占めていた。
それは、彼女にプロポーズした男性の贈り物だという。
このように、身辺のお荷物を片づけると、人生をちょっとステキにするものが新しく生まれたスペースに自然と入ってくるのである。
わたしの生活整理学のワークショップやセミナーに参加する人たちはたいてい初日に、自分と似たような参加者がいると知ってほっとした表情になる。
とかく人はごったがえしたモノに埋もれてしまうと、一念発起するより先に自分のだらしなさを恥じ、自分がダメだからモノがあふれてしまったと思いこみ、さらに、そこまで散らかしているのは自分くらいのものだと卑下してしまう。
このごろでは、ためこんだモノを片づけようとプロの助けを求める人が急速に増え、生活整理コンサルタントもプロ集団化してきた。
一九八五年に発足した「全米整理のプロ協会」は、すでに八百五十人の会員を擁し、全米はむろんカナダ、そして世界のあちこちに出先機関をもち、会員数も毎年およそ百人の割で増えている。
データをあげるまでもなく、わたしの人生のお荷物から解放されて元気になる!」社の経験からいっても、なんとかモノの整理をつけたいと切に望んでいる人はちまたにわんさかといる。
ちなみに、さほど親しくない人たちとのディナーの席で、わたしがひとこと「生活整理コンサルタントです」と明かすと、たちまちテーブルじゅうの人がモノに埋もれる悩みを親しげに打ち明けはじめる。
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